こんにちは。パーソナルジムワンベネフィット谷町六丁目店の中森です。
実は、私たちは食べるだけでカロリーを消費しているってご存知ですか?
「DIT(食事誘発性熱産生)」と呼ばれるこの働きは、食事をとることで体が消化・吸収にエネルギーを使う仕組みのこと。
さらに面白いのは、どの栄養素をどのタイミングで摂るかで、この消費エネルギーや消化時間が変わるということ。
今回は、食事内容をより効果的にするために知っておきたい「PFCバランスとDITの関係」を解説します。
DITとは? 〜「食べるだけで消費するエネルギー」〜
DIT(食事誘発性熱産生)とは、食事をしたときに消化・吸収・代謝の過程で使われるエネルギーのことです。
わかりやすく言えば、**「食べるだけで消費されるカロリー」**のこと。
栄養素の種類によって、DITの割合は大きく異なります。
PFCとは?それぞれの特徴をおさらい
まずは基本を確認しておきましょう。
•P(Protein)=たんぱく質:筋肉の材料。消化にやや時間がかかるが、DITが高く、代謝を上げやすい。
•F(Fat)=脂質:ホルモンや細胞膜の材料。消化に非常に時間がかかり、DITは最も低い。
•C(Carbohydrate)=炭水化物:エネルギー源。消化が早く、DITは中程度。
栄養素ごとの「消化にかかる時間」
栄養素 | 消化時間の目安 | 特徴 |
脂質(F) | 4〜6時間以上 | 胆汁とリパーゼが必要。消化に時間がかかる。 |
たんぱく質(P) | 2〜4時間 | 酵素や胃酸が多く必要。やや負担が大きい。 |
炭水化物(C) | 1〜3時間 | 単糖類はすぐに吸収、複合炭水化物はやや遅い。 |
つまり、PFCすべてを含む食事は、単体よりも消化に時間がかかるのが基本です。
栄養素ごとに必要なエネルギー(DIT:食事誘発性熱産生)
栄養素 | DIT率の目安 | 特徴 |
たんぱく質(P) | 約30% | 摂取カロリーのうち30%を熱として消費。 |
炭水化物(C) | 約5〜10% | 中程度。 |
脂質(F) | 約0〜3% | 最も低い。 |
ポイントは、たんぱく質のDITが圧倒的に高いということ。
そして、PFCを組み合わせるとDITも足し算的に増える傾向にあります。
組み合わせとタイミングの実践例
【トレーニング前】
•おすすめ:C中心+少量のP(例:おにぎり+プロテイン)
•理由:消化が早く、エネルギーになりやすい。脂質は避けて胃もたれ防止。
【トレーニング後】
•おすすめ:P多め+少しのC(例:鶏むね+白米)
•理由:筋肉の回復を助ける。DITが高く、代謝も高まりやすい。
【就寝前】
•おすすめ:P中心(例:プロテインやギリシャヨーグルト)
•理由:就寝中の回復をサポート。消化の負担が軽すぎず、腹持ちも良い。
【ダイエット中の食事】
•おすすめ:Pを意識的に多めに、FとCはバランス良く
•理由:DITを上げて消費カロリーを底上げしやすい。
まとめ:理解して選ぶことで、代謝も消化も味方になる
PFCそれぞれの特徴を知ることで、食べる時間や組み合わせがぐっと理にかなったものになります。
•「何を食べるか」だけでなく「いつ、どう組み合わせるか」も大切
•消化に時間がかかる=腹持ちが良い/遅い時間に重い食事は避けたい
•DITが高い=消費が増える/Pを多めにすると代謝アップにもつながる
毎日の食事にちょっとした工夫を加えるだけで、代謝効率やコンディションが大きく変わります。
あなたの目的(減量、増量、パフォーマンス向上)に合わせて、賢く食べていきましょう!