こんにちは、パーソナルジムワンベネフィット南森町店の宮崎です。
はじめに
SNSやYouTubeなどで数多くの筋トレ情報が発信されていますが、その中には科学的根拠に欠ける誤ったトレーニング方法も少なくありません。
本記事では、初心者が陥りやすい「無意味な筋トレ3つの誤り」と、その正しい改善方法を最新の研究データに基づいて解説します。
オーバートレーニングのリスクと判断基準
筋トレに熱心な人ほど陥りやすいのが「オーバートレーニング(過剰トレーニング)」です。
これは単なる疲労ではなく、筋肉量や筋力の低下、ホルモンバランスの乱れ、精神的ストレスを引き起こす危険な状態です。
主な判断基準は3つ
① 性欲の低下
過度なトレーニングによりストレスホルモン「コルチゾール」が過剰分泌され、テストステロンの生成が抑制されます。
その結果、性欲の低下が現れたらオーバートレーニングのサインです。
② 主観的疲労度の高さ
トレーニング後の疲労度を10段階で評価し、「10=限界」を感じる状態が続くのは危険です。
研究では、**疲労度9(1レップ余力あり)**が最も筋力・筋肥大効果を高めるとされています。
③ 睡眠時間の短縮
自律神経が乱れ、6時間未満の睡眠が続く場合は過負荷のサイン。
質の高い睡眠は筋肉の修復・成長に欠かせません。
対策:性欲低下・疲労度10・睡眠6時間未満のいずれかが当てはまったら、即休息をとりましょう。
「休息なしの筋トレ」は逆効果!2週間の休養は問題なし
筋トレ愛好者の多くが抱える不安が「休むと筋肉が落ちるのでは?」というもの。
しかし、これは科学的には誤りです。
スペインの研究によると、2週間の休息では筋肉量の減少は見られません。
むしろ、過労状態でトレーニングを続ける方がパフォーマンス低下や怪我のリスクを高めます。
筋肉の「縮み」は実際には水分とグリコーゲン減少
休養中に「筋肉が小さくなった」と感じるのは、筋肉内のグリコーゲンと水分が減少しているだけ。
筋繊維自体はしっかり維持されています。
数回のトレーニング再開で元の状態に戻るので、安心して休みましょう。
ポイント:筋肉は「休息中に成長」します。焦らず、罪悪感を持たずに休むことが筋肥大の鍵です。
「限界まで追い込む」トレーニングの誤解
「限界までやり切るのが本当の筋トレだ」と思っていませんか?
しかし、最新の2021年メタ分析では、限界まで追い込まない方が筋肥大・筋力向上に効果的であることが報告されています。
1レップの余力を残す方が効率的
1レップ分の余裕を残すことで、過剰な疲労を避けながら高品質なトレーニングを継続できます。
これは筋肉への最適な刺激を保ちつつ、翌日以降のパフォーマンスも維持できる理想的な方法です。
例外:記録更新時のみ限界まで挑戦OK
大会前や自己ベスト更新など、明確な目的がある場合のみ「限界まで追い込む」ことは許容されます。
ただし、それを常態化させるのは逆効果です。
まとめ:科学的トレーニングで「効率的な筋肥大」を目指そう
誤り | 問題点 | 正しいアプローチ |
---|---|---|
オーバートレーニング | 筋力・性欲低下、睡眠障害 | 体調サインを見て即休養 |
休息不足 | 筋肉修復の妨げ | 2週間の休息はOK |
限界追い込み | 疲労蓄積・パフォーマンス低下 | 1レップ余力を残す |
筋トレは「量」よりも「質」と「回復」が重要です。
無理な追い込みではなく、科学的根拠に基づいたトレーニング管理を行うことで、
筋肉は確実に成長し、怪我を防ぎながら理想の身体に近づけます。