こんにちは、パーソナルジムワンベネフィット南森町店の宮崎です。
筋肉を効率よく成長させるために「最適なセット数は何か?」という疑問は、多くのトレーニーにとって永遠のテーマです。かつては「とにかく多くのセットをこなすべき」と考えられていましたが、最新の研究は異なる結論を示しています。この記事では、筋トレセット数の歴史的変遷から、2024〜2025年の最新メタ分析の結果、さらに実践的な自己調整法まで、科学的根拠に基づいて解説します。
筋トレセット数の歴史的変遷
初期のシンプル理論(1900年前後)
ステロイドが普及する前の時代は、1部位あたりおよそ17セットを目安に、基本動作を大切にするシンプルな理論が主流でした。
過剰セット時代(1970年代)
アーノルド・シュワルツェネッガーの登場で、40セット以上の超高ボリュームが流行。筋トレは「限界まで追い込むこと」が正義とされていた時代です。
効率重視の科学時代(2010年代以降)
メタ分析によって科学的データが蓄積され、「少ないセット数でも効果的に筋肥大できる」という効率重視の理論が浸透しました。
最新科学が示す「最適なセット数」
2024年と2025年に発表された大規模メタ分析(67研究・2058名対象)によると、以下の重要なポイントが明らかになっています。
- 週あたり10セットが最も費用対効果が高い
- セット数を18まで増やすと効果は約1.5倍にとどまり、効率は低下
- 週42セットまでは成長が続く傾向があるが、限界を超えると怪我リスク増大
- 単一セッションで11セット以上を行っても効果は鈍化し、疲労がたまりやすい
👉 結論として、**「週10セットを基準に個人に合わせて調整する」**のが最適解といえます。
効率的かつ安全なトレーニング法
セット数は分割するのが効果的
例:
- 週2回に分けて各5セット
- 週3回に分けて各7セット
このように分散することで、疲労を抑えつつ高い効果が得られます。
自己調整アプローチ 5ステップ
- 経験や体力に応じて少なめのセット数で開始
- 記録が伸びればそのまま維持
- 停滞を感じたら1〜2セット追加
- 変化を観察しながら繰り返す
- 成長が止まったら一度リセットして再スタート
精密なセット計算方法
- 主筋は1セット、副筋は0.5セットとしてカウント
- 例:ベンチプレスは胸1セット+三頭0.5セット
この方法を取り入れることで、過負荷やオーバーワークを防げます。
体験から学んだこと
私自身、過去には「多ければ多いほど良い」と信じ、肩を故障した経験があります。しかし科学的知見に基づいた方法へ切り替えたことで、怪我なく継続的に筋肉を成長させることができました。
この経験から言えるのは、根性論や古い常識ではなく、科学に基づいたトレーニングを取り入れるべきということです。
実践的なトレーニングメニュー例(週3回想定)
- 上半身プッシュ:ベンチプレス 3セット、ショルダープレス 3セット
- 上半身プル:懸垂 3セット、ローイング 3セット
- 下半身:スクワット 4セット、ルーマニアンデッドリフト 3セット
👉 合計約10〜12セットをベースに、成長や疲労度に応じて調整してください。
まとめ|科学を味方にして筋肥大を加速
- 筋肥大に最適なセット数は 週10セット前後
- セットは分散させて行い、単一セッションでの過剰集中は避ける
- 自己記録をもとに調整し、科学的根拠に基づいた筋トレを実践する
無駄な努力に惑わされず、効率的で安全なトレーニングを継続することが、最短で強く大きな体を作る道です。